元野球少年の冴えない2人がヒーローに見えてくる!東北で巻き起こる冒険ストーリー「キャプテンサンダーボルト」
映画を見終わった後のような充実感を味わえる作品。
最近なんかうまくいかないな…っていう時に読むと、どんなことにも逆転はあるなって勇気をもらえるはず。
元野球少年の相葉時之と井ノ原悠という2人が主人公。
久しぶりに再会したこの2人はお金に困っていてどちらかというと全然格好良くない2人で…。
でも、一つずつ謎を解いて困難を乗り越えて行くうちに格好良く見えてくるから不思議。
合作小説ということなので、交互に書いていく形式なのかと思いきや、二人の文章が見事に混ざり合っていました。
小説を読み終わった後に以下の阿部さん&伊坂さんの対談を読むと、改めてすごい小説だなぁ…と思わされました。
いちおう章ごとに担当は分かれています。その章ごとに順番で書いていったんですが、書き進めていくうちに、前に戻ってお互いに書いたことを書き直すような作業形態になっていきました。さらに最終的には、まず伊坂さんが全体を直して、次に僕が全体を直すという。もう章の区切りも関係なくお互いがお互いの文章をいじり合うみたいなことになりましたので、掛け値なしに合作と言っていい小説になっていると思いますね。
※阿部和重さん談